ゼロ・グラビティー 意味 映画解説

タイトルの考察

ゼロ・グラビティ(無重力)。ここまで読んでくれた人ならばお気づきかもしれないが、この無重力という邦題には気にかかるところが見えてくる。

グラビティ(重力)という原題には最後に重力が登場することで納得させる力がある。しかしゼロ・グラビティ(無重力)には、ぶち壊し感さえ漂わせているものがある。99%確かに出ずっぱりだった無重力が主役じゃねえか、というのにも納得がいかなくもないが、大事なのは重力であって、無重力ではないんだよなあ。
しかしゼロ・グラビティという語感とCMとのマッチングはうまくいっている。『おちがどうあれキャッチだよ、キャッチ』とか広報のアンチャンコがいったりしたのだろうか。間違っているとはいいきれないが、相当センスが悪い。もし名付け親の人がこれを読んだならコメントで解説をしてもらいたいね。


イリノイ州レイクチューリッヒ
ライアン・ストーンの故郷

質素な疑問がひとつ。チェスの駒であるルークが二つ浮遊しているシーンがある。あれは何を指しているのか知っている人がいたらぜひコメントをしてください。
私見では以下のような感じがしっくり来ている。
ルークはキング、クィーン、に次いでウェイトが高く、動きは縦横を自由に動ける。言い方を変えると突き進むしか出来ないが、クィーンとのコンビネーションがしやすく、キングを詰めるときの重要なアシストを担う。逆から言えば、ルークがいないとかなりややこしい攻めかたを強いられることになるほどだ。そのルークが二つも登場するわけだが、その意味としてはさっきの『突き進む』という色が濃いように思える。クィーンをライアンに例えれば自ずとルークの助けさえあれば盤面を凌駕することができるわけだから、ルークの登場を『突き進め』という助言の一押しとして捉えても、なかなか気の利いた暗示とも取れる。またチェスをよく知っているものならば、ルークの登場は初盤ではなく中盤以降でなくてはならないことはすぐにピンと来る。中盤以降から終盤にかけて活躍し死にもする。もしあなたが人生の中で逆境にあって、ルークがあなたの味方であるならば、あと一踏ん張りで終盤を迎えるときに大いに力となってくれるだろう。そのときのルークとは『迷わず突き進め』というあなた自身の中で振り絞って作り出さなければならない”一言”である。そんな風に観ると、よりいっそう心に残しておきたい映画になるのではないだろうか。

2 Replies to “ゼロ・グラビティー 意味 映画解説”

  1. 初めまして。映画ランナーというブログで好き勝手に映画レビューを書いている者です。

    『』ゼロ・グラビティ』のレビューをお褒め頂き、誠にありがとうございます。本人の知らないところでこのように言って頂けたことに正直ビックリしております。

    大変嬉しかったです。

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